厚岸蒸溜所を運営する堅展実業株式会社が手掛けた2度とない試みが生んだ日本蒸溜・海外熟成ウィスキーです。
堅展実業株式会社は、厚岸蒸留所の建設以前に、国内の複数のウィスキー蒸溜所の原酒をスコットランドに輸出し、ボトラーズであるダンカンテイラー社の倉庫で熟成するという試みを行っています。
本商品は、この取り組みにより原酒のまま海を渡った数少ない日本蒸溜・海外熟成ウィスキーとなります。現在、発表されているジャパニーズウィスキーのカテゴリとしては日本で熟成を行っていないため、ジャパニーズウィスキーとは呼べない、収まるカテゴリの定義がない商品です。
原酒は蒸溜所から公表を禁止され、ARASIDEと命名されました。この名前から蒸溜所は推測するしかありません。このウィスキーは、海を渡った後、グレンロセス(1970)カスクのセカンドフィルとして樽詰めされ、スコットランドで7年間熟成されました。
同じカテゴリの商品が香港やシンガポールのDuty Free Shopで相当な数量リリースされていますが、この商品は香港国内向けに流通した数少ないボトルです。ラベル上にはジャパニーズと書かれていますが、本商品は2018年に流通しており、当時はジャパニーズウィスキーと定義されているのも興味深い1本です。
グレンロセスの洋梨系のフルーツ香と甘味が特徴的、原酒本来の味が樽熟成によりどこまで変化するか、という視点で味わってみるのも面白いと思います。
熟成年数 |
7年 |
生産本数 |
304本 |
テイスティングノート |
オーク、シナモン、洋ナシの香りが漂うフレッシュなノーズに、甘みのある爆弾のような味わいがついてきて、口の中では少しオーキーな感じがします。最後はウッディで、紅茶のようなフィニッシュ。 |
タイプ |
シングルカスクとラベル上は記載されているが、正式にはブレンデッドモルトです(稀少量、ティースプーンモルトが含有。) |
原材料 |
モルト |
アルコール分 |
55% |
容量 |
750ml |
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